
補完食って何?離乳食と何が違うの?

簡単に言うと、WHOが推奨している離乳食のこと!
日本の離乳食より決まりが少なくて自由だけど、栄養がしっかり摂れるのが特徴だよ!
この記事を読むと、こんなことがわかります。
- この記事を読んでわかること
- ☑︎補完食の概念
☑︎離乳食との違い
☑︎補完食の与え方(回数・あげるタイミング・進め方)
☑︎補完食をもっと知るための情報源
補完食は今のところ情報源が少なく、私も知識を持ち合わせないまま、離乳食をはじめました。
この記事は、後から、「補完食のことを知っていれば、もっと栄養満点のものを与えられたし、何よりもっと楽ができたのに〜」と後悔した私の備忘録です。
補完食とは
補完食とは、WHO(世界保健機関)が提唱している科学的根拠に基づいた赤ちゃんのための食事のことを言います。
補完食のベースは、母乳・ミルクです。しかし、赤ちゃんが成長してくるに連れて、母乳やミルクだけでは栄養やエネルギーが不足してしまいますよね。
そこで、生後6ヶ月から足りないエネルギーや栄養を補う(補完)ために与える食事のことを補完食と言います。

足りないものを補完するための食事だから、”補完”食なんだね!

そうなの!でも離乳食との全く違うというわけではないんだ。次は、離乳食との違いについてみていこう!
補完食と離乳食の違い
基本的な考えは同じ
離乳食と補完食は、ほぼ同じ意味です。
「乳から離れる食事」と書く「離乳食」は、母乳やミルクを少しずつ減らして、食事に移行していくようなイメージを受けますよね。
確かに以前の離乳食に関する概念では、そのような側面がありました。
しかし、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」においても、2019年の改訂で補完食の考え方を取り入れています。
離乳とは、成長に伴い、母乳又は育児用ミルク等の乳汁だけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するために、乳汁から幼児食に移行する過程をいい、そのときに与えられる食事を離乳食という。
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
赤線を引いた部分が、2019年に追記された部分です。
離乳食は今のところ、「母乳・ミルクを減らして食事に置き換える」というイメージが強いですが、
本ガイドが改定されたのをきっかけに、離乳食も「母乳・ミルクを補完する食事」というイメージに変わっていくのかもしれません。
このような点で、離乳食と補完食は、基本的な考えは同じであると言えます。
補完食と離乳食の違い【回数】
離乳食では1回食から初めて徐々に回数を増やしていきます。
一方、補完食では2回食からはじめ、6〜7ヶ月には3回、12ヶ月までに5回と増やすよう推奨しています。
これだけの回数を食べないと、成長に必要なエネルギーや栄養を補いきれないと考えるからです。

食事を用意する回数が増えるのは大変・・・。

わかる!だから、市販のおやつや、ベビーフードを活用するのがオススメだよ。
補完食と離乳食の違い【タイミング】
離乳食の本には、「離乳食をあげてから母乳・ミルクをあげる」と書いてあります。
一方、補完食では、食事と母乳・ミルクの順番はどちらでも良いとなっています。
補完食のベースはあくまで「母乳・ミルク」なので、赤ちゃんが欲しがるままに、いつでも、何回でも、母乳・ミルクをあげて大丈夫です。

以外と、母乳を飲んでからの方が、食べてくれる時もあったよ。
補完食と離乳食の違い【はじめ方】
離乳食といえば、10倍粥からスタートが基本。一方、補完食では5倍粥からスタートが推奨されています。
10倍粥では薄すぎて、エネルギーや栄養を補いきれないからです。
※と言っても、6ヶ月の赤ちゃんが5倍粥を食べれるかと言われると、そうではないので、8倍粥くらいからが現実的かもです。
1つ言えるのは、10倍粥にこだわる必要は全くない、ということ。
そもそも、離乳食の本を見ると必ず出てくる10倍粥ですが、実は厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」にも「つぶしがゆ」と書いてあるだけで、10倍粥と指定されているわけではないそうです。

このことを知らずに、せっせと10倍粥を作っていた時間を返して欲しい><
補完食・離乳食の違い【進め方】
離乳食では、お粥からはじめ、野菜→豆腐・白身魚→お肉というように、進め方にある程度の決まりがあります。
一方補完食では、食材を与える順番に決まりがなく、赤身魚やお肉も6ヶ月からOK!
というのも、最も不足がちな栄養である”鉄”を補いたいからです。
補完食では不足する栄養を補うことを最優先するため、お肉や赤身魚も初期から与えることを推奨しています。
補完食と離乳食のメリット・デメリット
- 離乳食
- 【メリット】
☑︎情報がたくさんある。
☑︎与える食材の順番・内容が細かく決まっているので迷わなくていい。
☑︎相談できる人がたくさんいる。
【デメリット】
☑︎目安通りに進まないと不安になる可能性も。
☑︎足りない栄養を補いきれない可能性も。
- 補完食
- 【メリット】
☑︎赤ちゃんに必要な栄養を与えられる。
☑︎母乳・ミルクの量や回数を気にしなくて良い。
【デメリット】
☑︎情報が少ない。
☑︎決まりが少なすぎて迷う可能性も。
☑︎(知識を持っている人が少ないため)相談できる人が少ない。
このようなメリット・デメリットが考えられますが、「どちらか一方を選ばなくてはならない!」というわけではありません。
前述したように、離乳食と補完食の基本的な考え方は一緒です。
なので、両方のいいとこどりをしるのが、パパママにとっても、赤ちゃんにとってもいいのかな、と個人的には思います。
補完食を更に詳しく知るには
インターネットで知る
WHOが発行している「補完食」のガイドが日本語で、無料でお読み頂けます。
>>WHO 「補完食」(日本ラクテーションコンサルティング翻訳)
本で知る
本で知るには、「赤ちゃんのための補完食入門」がオススメです。
著者が実際に行った補完食のスケジュールやレシピなども掲載されていて、参考になりますよ。
本書の要約はこちらからお読み頂けます。
YouTubeで知る
動画で知りたい方には、「赤ちゃんのための補完食入門」の著者である相川晴さんのYouTube動画がオススメです。
まとめ
補完食とは、WHOが推奨する赤ちゃんの栄養とエネルギーを補う食事のこと。
一般的に指導される離乳食とは、食事の回数や月齢ごとに推奨される食材が異なります。
しかし、どちらも基本的な考えは一緒。
両方の良いとこどりをして、なるべくママパパの負担にならないように、栄養満点の食事を用意できるのがいいのかな、と個人的には思いました!
このまとめが、お役に立てたら嬉しいです。
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