こんにちは!
WHOが提唱する最新・科学的な離乳食の考え方を解説した『赤ちゃんのための補完食入門』を読んでから、「私が作ってきた離乳食、栄養足りてないじゃん!」と焦ったリケジョママ (@rikejomama)です。
本記事では、離乳食を始める前に知っておきたい”補完食”の考え方・やり方を「赤ちゃんのための補完食入門」の中から要約してまとめます。
はじめに: 赤ちゃんのための補完食入門とは?
「赤ちゃんのための補完食入門」とは、WHOが提唱する離乳食について解説した1冊。
著者の相川晴さん(@halproject00)は、twitterでフォロワー数5万人越えの育児中の医師です。
自身の娘さんの離乳食の時期に、「補完食についての本が欲しい!」と思ったことをきっかけに、本書が誕生したようです。
補完食とは?
補完食とは、WHO(世界保健機関)が提唱している科学的根拠に基づいた赤ちゃんのための食事のことを言います。
- 補完食の定義
- [補完食]=[摂りたい栄養]ー[母乳・ミルクから摂れる栄養]
母乳・ミルクだけでは足りないエネルギー・栄養を補うには何を与えたら良いのか?という考えのもと、補完食のガイドが作成されています。
補完食と離乳食の詳しい比較はこちらから。>>補完食とは。離乳食の常識は、世界で非常識?
足りないエネルギーと栄養素
エネルギー編
補完食では、母乳・ミルクよりもカロリー的に濃い食事を推奨しています。
というのは、赤ちゃんの胃の容量は小さいため、食べたり飲んだりできる量に限りがあります。
そのため、限られた少ない量で足りないエネルギーを補うために、母乳やミルクよりも濃いものを選ぶ必要があるのです。
具体的には、お粥なら5倍粥より濃いもの、ベビーフードなら1gあたり0.7kcal以上あるものがオススメ。
栄養素編
積極的に与えたい栄養素は5種類。「鉄」「亜鉛」「ビタミンA」「カルシウム」「ビタミンD」です。
それぞれ、どんな食品に含まれているのか、本書から抜粋して表にまとめます。
肉・魚など | 豆など | 野菜・果物 | |
鉄 | 赤身肉、レバー 卵黄 魚 | 豆 オートミール | ほうれん草 小松菜 |
亜鉛 | 赤身肉 レバー | ||
ビタミンA | レバー ※過剰症に注意 | 人参 かぼちゃ ほうれん草 | |
カルシウム | 小魚 缶詰の魚 干物 | ||
ビタミンD | しらす、鮭 イワシ | きのこ類 |
特に鉄は、食事に気をつけていても摂取目標に到達するのが難しい栄養なので、鉄強化の商品を上手に活用することが勧められています。
実際、私が作った離乳食では1日あたり1.8mgも鉄分が不足していました。
>>離乳食ではどれだけ鉄分が足りない?補うための鉄分強化商品の紹介
作り方と食べさせ方
アレルギー食材は遅らせない
一番やってほしくないのは「心配だから、念のため食べさせるのをやめておこう・・・」と除去してしまうことなのです。
赤ちゃんのための補完食入門 p.125
卵など、アレルギーが心配な食材の開始は遅らせず、新しい食材は、1日1食材を平日の午前中に試すことがオススメされています。
この辺は、離乳食と全く一緒です!
具体的な食べさせ方
本書には、補完食のための「お粥」「パン」「レバー」「卵」などの食べさせ方が、レシピとともに掲載されています。
ここでは、離乳食では食べさせることの少ない「赤身肉のペースト(生後6ヶ月向け)」だけご紹介します。
- 赤身肉のペースト
- ■材料(出来上がり量100g)
ひき肉・・・100g
水・・・50ml
■作り方
1. フライパンにひき肉と水を入れ、混ぜながら加熱する
2. 全体の色が変わり、水分が飛んだら火を止める
3. ハンドブレンダーなどで十分にすり潰す
もっと多くのレシピが知りたい方は、ぜひ本書を手にとってみてくださいね。
献立の考え方
1食に、主食(ご飯・麺など)に主菜(肉や魚)と副菜(野菜やきのこ)を組み合わせて献立を考えます。
その際、ベビーフードや粉ミルク、フォローアップミルクを使うことでより栄養を補完しやすくなるとか。
この辺も離乳食と全く一緒だから、迷わなくて大丈夫ですね!
補完食Q&A
できる範囲でOK!準備しやすいもの、よく食べるもの、食べさせたいものからスタートする。
ただし、栄養のことを知ることで、「お肉食べさせてみようかな・・」と選ぶ食材が変わってくるだけでも、補完食になる。
赤ちゃんには個人差がある。
おしっこが出ていて、顔色が良く、機嫌が良くて元気なら、恐らく大丈夫。
ベビーフードは大いに活用しよう!
ただし、母乳・ミルクよりカロリー的に薄いものが多いので、食材を「ちょい足し」するのがオススメ。
まとめ
以上が、「赤ちゃんのための補完食入門」のまとめです。
補完食は「離乳食と全然違う!」というわけではなく、離乳食に少し栄養の観点と、エネルギーの観点を付け加えた赤ちゃんのための食事のことです。
本書は、「こうしなければならない!」という感じではなく「栄養のことも考えながら、ママパパがやりやすい方法でやるためには、こんな感じがいいでは?」という具体的、かつ優しい提案をしてくれる1冊です。
私も本書を読んでから、鉄分入りのお菓子などを積極的に選ぶようになりました^^
ぜひ、補完食の知識を得て、栄養満点の食事を赤ちゃんに用意してあげましょう!
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