出産・子育てをすると、子どものちょっとした肌荒れでも「アトピーだったらどうしよう…!?」とか、離乳食始まる頃には、食物アレルギーとか、気になっちゃいません?
私はそうでした。しかも、ネットで調べると、色んな情報が見つかるけど、何が正しいのかわからなくなるのですよね…汗)
そこで、アトピーやアレルギーの予防に関する最新(2021年12月執筆時)の研究を、自身の備忘録としてまとめます。結論だけ先にお伝えと、「保湿が重要」という結果でした!
アトピー・アレルギー予防の常識は2014年に変わった!
アトピー・アレルギーの予防に関する知見は、2014年にガラッと変わりました。
この年に何が起きたかというと、世界で初めて日本の国立成育医療研究センターが「アトピー・アレルギーの予防には保湿が重要」と示す決定的な論文を発表したからです。
保湿が重要ということが明らかになった研究の内容
で、研究の内容ですが、国立生育医療研究センターで生まれた118人を対象に、
・毎日保湿剤を塗るグループ 59人
・保湿剤を塗らないグループ 59人
に分け、生後8ヶ月時点でのアトピー性皮膚炎の発症率を比較したところ、保湿剤を塗った方がアトピー性皮膚炎に32%もなりにくかった!という結果が出たものです。
具体的にいうと、保湿剤を塗らなかったグループは59人中28人が発症したのに対して、保湿剤を塗ったグループで発症したのは19人だったとのこと。
ちなみに、この研究の対象になったのは、親や兄弟たちにアトピー性皮膚炎があるようなリスクの高い子たちです。
なので、家族にアトピーの人がいない場合は、もっと発症率が低くなると思います。
卵アレルギーの予防をしたいなら、湿疹を予防しよう
さらに、アトピー性皮膚炎になった子は、卵アレルギーの原因となる卵白に対するIgE抗体の量が多いということも示されました。
ま、これはこの研究で新たに言われ始めたことではなく、アトピーはアレルギーのリスクだというのは、医学の中では超常識・有名な話みたいです。
一方で保湿の有無は、IgE抗体の量に関係がなかったんですよね。なので、重要なのは「保湿をする」という行為ではなく、「アトピー性皮膚炎を予防する」ということなんですよね。
だからこそ、お肌に何のトラブルもない時期=生まれたその日から保湿をして予防してあげることが重要というワケですね。
まとめ
保湿をすると、アトピー性皮膚炎を予防できる、そしてアトピー性皮膚炎は他のアレルギーのリスク因子になるから、間接的に、アレルギーの予防にもなるよ、というお話でした。
ちなみに、保湿をしても完全に予防できるわけではありませんので、悪しからず・・・。研究でも、保湿剤を塗ったグループでも30%くらいの子が発症してしまっていますね。
アレルギーとか、アトピーの話ってなぜか誤情報が多い気がして…。最近では、助産師さんから「アレルギーが怖いから卵を食べさせるのは10ヶ月以降にする」なんて話を聞いて驚きました。
「食物アレルギー予防のために、卵の開始時期を遅らせるのは意味がない。むしろ、早めに始めた方が良い」っていうエビデンスがはっきり出ているんですよ・・・。
助産師さんでさえ、そういう新しい研究の内容を知らなかったりするので、普通のママパパはもっと「何が正しいかわからなーーい!」という状態だろうな…と勝手に推察しています。
ということで、改めて強調すると、アトピーやアレルギーの予防には生まれた日から保湿が重要!!ということでした。
もし妊婦さんが読んでいたら、入院グッズの用意リストにも保湿剤を追加してくださいね。私も出産した病院に保湿剤がなくて、困りました。
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