赤ちゃんにはとにかく保湿!面倒でも保湿!と聞いたことがあるでしょうか?
最近、多くの産院や小児科で指導されている内容だと思います。これは、保湿をするとアトピーの発症率が下がると研究で示されたからなんです。
今回は、その研究内容について詳しくまとめていきます!
どんな赤ちゃんを対象に実験したの?
家族にアトピー性皮膚炎(※)患者がいる赤ちゃん118人を対象にした実験です。
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
国立生育医療研究センター
家族にアトピーの人がいると、赤ちゃんもアトピーになりやすいことがわかっています。
しかし、1卵性の双子でもどちらか一方だけアトピーになったケースもあるそう。つまり、遺伝だけでなく、その後の生育環境によって発症するのか、しないのかが決まると言われています。
今回の実験では、遺伝的にはアトピーになりやすい赤ちゃんを対象としているが、必ずしも発症するとは限らない、というところがポイントです。
何と何を比べたの?
118人の赤ちゃんを
- 1日1回以上保湿剤を塗るグループ
- 保湿剤を塗らないグループ
に分けました。
実験を行なった期間は?
生後1週間〜8ヶ月までの経過を観察しています。
実は、この期間の赤ちゃんのお肌は劇的に変化がある時期です。
新生児から生後4ヶ月ごろまでは、分泌される皮脂量がとっても多いんです。しかし、生後4ヶ月を境に急激に減少、90代のおじいちゃん・おばあちゃんよりも乾燥肌になります。
この実験の結果を見ることで、皮脂の分泌量が多い時期から一貫して、毎日保湿を行った方が良いのかがわかります。
実験の結果は?
<アトピーを発症した人数> ・保湿剤を塗ったグループ ⇨ 19人 ・保湿剤を塗らなかったグループ ⇨ 28人 <アトピーの発症リスク> 保湿剤を塗ると、アトピーの発症リスクは32%低下することがわかった。
まとめ
実験から、毎日保湿でアトピーを予防できることがわかりました。
アトピーとアレルギーは関連があります。アトピーを発症し、皮膚のバリア機能が低下すると、そこからアレルゲンとなる食物が入り込み、アレルギーが発症するというメカニズムが最近解明されてきたようです。
つまり、保湿を行いアトピーを予防することは、アレルギーの予防にもなるということ。そのため、最近の育児指導で「保湿」が強調されるようになったという背景のようです。
研究を参考に、育児に取り入れていること
この研究を知って私が実践していることもご紹介します!
それは、お風呂から出たら、とにかく我が子の保湿をすること!!
自分は裸でビチョ濡れのまま、まずは赤ちゃんの肌を優しくガーゼタオルでおさえ拭きし、すぐ保湿!!ミルクローションを塗りたくります!
なぜこんなに赤ちゃん優先なのかというと、水分を拭いた5秒後から乾燥が始まると言われているから;;自分のことをケアしている余裕はないのです。とにかくまずベビーの保湿。
保湿を優先するあまり、何回もおむつをする前におしっこをされてトホホ・・・な経験をしています。うんちも経験済み。ですが、それでも保湿を優先!頑張っています。
それと、離乳食が始まってからは、食べる前と後にも口周り、首周りを綺麗に拭いてから保湿。さらに言えば、出かける前も保湿+日焼け止め。
これだけやっても、息子はよだれかぶれ、おむつかぶれと肌トラブルを繰り返しています。だから、「お肌綺麗だねー」とはよく言われるのですが、恐らくこれは努力の賜物。実際は荒れやすい方なんだと思います。
確かに、私の夫、つまり父親が超がつく敏感肌なんですね、似ちゃったのかしら。
ちなみに、我が家ではアロベビーのミルクローションを使っています。かぶれた時は、アロベビーのミルクローションを塗る回数を増やすと、結構すぐ良くなるのでお気に入りです。
「赤ちゃんは保湿が大事!」とは言っても、泣くわ、おしっこするわ、動き回るわ、、、保湿するのはめちゃくちゃ大変ですが、アトピーの予防・アレルギーの予防という将来へのギフトだと思って一緒に頑張りましょう☆
参考文献
Horimukai K, et al, J Allergy Clin Immunol, 2014; Oct;134(4):824-830.e6.
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